ASRockのマザーボードでビープ音が鳴ってPCが起動しにくくなった時にやったこと

はじめに

 本記事はタイトルのような現象が発生した際、私が取った選択についてまとめたものです。
 結果から言いますと、私の場合はBIOSのアップデートで直りました。が、BIOSのアップデートにはリスクもあり、全ての場合で正解となる選択ではないことをご留意いただければと思います。色々試したことを含めて記載しますので、同様の現象に悩まされている方がいた場合の参考になれば幸いです。

現象について

 8年ほど前(2014年)に購入したPCに、2022/04/中旬あたりから起動時にビープ音が何度か鳴って正常に起動しない現象が起き始めました。電源のスイッチを入れて数秒後にビープ音が数度鳴り、起動画面に遷移しない。そのまま数分待つとまたビープ音が数度鳴り、そこから起動するパターンもあればまた数分無反応になるパターンもある。最長で30分くら待って起動したこともありました。
 現象は毎回発生するわけでなく、2割くらいは正常に起動することもあり、ビープ音の回数も何パターンかの中からランダムに発生しているようで、原因がよく分かりませんでした。
 起動してしまえば問題なく動作するようです。起動中のパフォーマンスの低下や強制終了などは一切起きませんでした。

確認したビープ音のパターン

  • 短音2回 x 1

  • 短音4回 x 1 , 短音5回 x 1

  • 短音3回 x 4

PCの構成

マザーボード:
 ASRock Fatal1ty H97 Performance
BIOS:
 American Megatrends Inc. P1.30, 2014/06/18
SMBIOS バージョン:
 2.8
CPU:
 Intel(R) Core(TM) i7-4790
メモリ:
 32GB(8GB * 4)
OS:
 Windows 10 Pro ver.10.0.19043

疑ったこと・試したこと

Windowsメモリ診断

 ビープ音のパターンから、AMI(American Megatrends Inc)BIOSで短音2回および3回はメモリ関連のエラーのようなので、Windowsメモリ診断を実行しました。診断後の再起動時にも例の現象が発生しハラハラしましたが、メモリ診断でエラーは発見されませんでした

ビープ音のパターンについて参考にしたサイト:

メモリの取り外し・再装着

 マザーボードに8GBのメモリが4枚装着されているので、メモリのどれか、もしくはいずれかのスロットの不具合の可能性を疑い、メモリを差すスロットや枚数を変えながら起動テストを行いました(例:スロット2に1枚だけ差して起動)。結果、どのパターンでも本現象が発生したため、メモリ、もしくはメモリスロット由来の問題ではなさそうと判断しました。(すべてのメモリ、またはスロットが異常の可能性もありますが…)

マザーボードまたはCPUの異常の可能性

 上記サイト(ビープ音のパターンについて参考にしたサイト)にはビープ音短音4回はシステムタイマーのエラー(マザーボード・BIOSの異常)、短音5回はCPUエラーとありました。マザーボード及びCPUの異常だった場合、私の手には負えそうにないので、マザーボード、CPUの新規購入を検討しました。マザーボードもCPUも8年前と古い世代のものなので、無理に当時のものを中古等で揃えるより、最新のマザーボード・CPUの低価格帯のものに交換した方がコストパフォーマンスが良いと私は考えます。

CPUの性能について参考にしたサイト:

BIOSのアップデート

 後はBIOSの異常ですが、アップデートを行うことで解消できれば儲けものと思い、Instant Flashを使ったアップデート(要USBメモリ)を実施しました。
 マザーボード製造会社のページより、最新のBIOSをダウンロードし、USBメモリに保存します。ASRockのマザーボードでは起動時にF2キーを押すとBIOS画面が表示されますが、本現象が発生するといつ起動するかわからないので、キーボードF2キーをテープで固定して起動を待ちました。また、起動時にUSBメモリを差しておくとUSBドライブからのブートと判断されるようで、いつまでたっても起動しなかったので、BIOS画面に遷移してからUSBメモリを差しました。後は下記参考サイトの手順に従ってアップデートを実施しました。
 ※下記BIOSダウンロードURLにも注意書きがあるように、本来いたずらにBIOSのアップデートを行うことは推奨されないようです。アップデート由来の問題が発生する場合もありますので、実施は自己責任でお願いします。

InstantFlashを使ったBIOSのアップデートについて参考にしたサイト:

Fatal1ty H97 Performanceの最新BIOSダウンロードURL:

修理に出すという選択

 修理に出すことも考えましたが、PCの年代的にも古く、修理の待ち時間、費用なども考慮すると割に合わないと思い、私は選択肢から除外しました。

結果

 BIOSを最新のものにアップデートしたところ、本現象は発生しなくなりました。記事を書いてから公開まで時間がたってしまいましたが、4月に直してから2022/9/下旬現在まで一度も当現象は発生していません。直って良かったのですが、なぜ直ったか不明瞭なのがなんともなところです。記憶が不確かですが、本現象が発生する前にWindowsUpdateを行ったはずなので、そこで変わった何かが影響を及ぼしたのでしょうか…?


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